今回は継ぎネックとヘッドのリメイクです。
楽器はオールドイタリアンの5弦です。
元々4弦だったものがフランスで5弦に改造されて日本に来たようです。
その際に何らかの理由でヘッドも別のものに新しくされてしまっていました。
おそらく状態が悪かったか継ぎネックが面倒くさかったとかそのあたりの理由ではないでしょうか。
修理した方は制作家なのでおそらく作り置きのヘッドがあったのをそのまま流用したのでしょう。
結果楽器のスタイルとは全く似つかわしくないヘッドが付いている状態でした。
下の写真はもう外してしまったあとですがご覧の通り色もニスの風合いも違いますし何より材料が違います。
通常は横板裏板とネックは同じ材料で作る事が多いです。
古い楽器はネックだけビーチもよくあります。
(この楽器の場合は裏横はクルミ。交換されてしまったヘッドは楓)
更にネックの長さもおかしく幅も5弦にしてはかなり狭くなんとも弾きづらいものでした。
そのためヘッドは横裏に合わせてクルミで作りネックは楓で継ぎネックすることにします。
真贋はともかくその名前やスタイルに合うヘッドを作ることになりました。
下の画像はほぼ出来上がったものの比較です。
左が付いていたもの、右が新たに作り直したものです。もう継ぎネックも指板交換も出来ています。
ヘッドとネックの材料が違うため色が違うことが分かると思います。
さらにもう一つ決定的に違うところがありますがおわかりでしょうか。
また次回に答えを書きたいと思います。もしお時間ある方は考えてみてください。