これからいろんな修理例なども載せていきたいと思います。
湿度が低いと楽器は割れやすくなります。
できれば加湿器やダンピットなどで対応してください。
ただダンピットはきっちり拭いてからでないと中でポタポタと水滴が垂れる恐れがありますのでご注意ください。
おすすめはオアシス加湿器です。
意外と春でも湿度は低かったりします。50~60%ぐらいが保たれれば割れのリスクは低いと思います。
逆に湿度が高い場合は剥がれるリスクはありますがまだ割れるよりは修理も容易である事が多いので乾燥は特に気をつけてください。
では今回のケースです。
古いフレンチで乾燥により表板が割れてしまいました。
割れた箇所がバスバーの際であるため今回は開けることになりました。

まずは割れを閉じるための補助ブロックを表板に貼り付けます。

段差が出ないよう表裏からアクリルの板を挟みながら
膠で閉じます。通常は割れの両側にブロックを付けますが今回は片側はバスバーを利用します。

割れがきっちり止まっていることを確認しましたらパッチを貼り付けます。
今回はバスバーの際でパッチの面積が取れないためバスバーに少し掛けてブロックを貼ります。
完全にバスバーに沿って割れている場合はまた違った修理方法があります。それはまた別の機会に紹介したいと思います。



接着後ブロックを整形します。

最後に表板を閉じて割れ部分のリタッチをして完成です。

今回の作業期間は5日でした。